2018年02月08日

東シナ海で流出した油の日本への影響

2018年2月12日01時41分 一部修正

某MLで、表題の件について、
1)こういう影響は3ヶ月位の単位で近海に広がるそうです。
2)4月に日本にとって深刻な事態が起こるのでしょうか?あるいは、影響は少ないのでしょうか?
という質問を1月31日に受けた。これに対し、管理人は、次のような回答をした(一部追記、改変)。

1)について
3か月という数字は、英国海洋センター(NOC)のモデル結果から広まっていることだと思います。NOCの結果は、タンカーが沈没した点から放出した6000個の粒子の移動を追跡したものです。流出した油の拡がりの目安の一つではありますが、現実は、この結果とは大きく異なっていることは容易に察せられます。それは、実際には、流出した油は液体であり、移動しながら、変質しますが、このことが、モデルでは、一切、考慮されていないことです。また、放流モデルの流れは、2006年から2015年の各年の1月の流れであり、現在の黒は大蛇行中ですが、そのことは配慮されていません。また、風の影響も含まれていません。

2)について
おそらく、多数の魚の死骸が海岸に打ち寄せるなどの目に見える形での、深刻な事態は起きないと思います。しかし、大量の有害物質が海に漏れたのですから、海の一部に何らかの影響が生じているのは確かです。

以下は、この回答の補足と関連事項の詳細。

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2018年01月03日

新年のご挨拶2018

明けましておめでとうございます。
本年の年賀状に記載しました文章を以下に再掲し、ご挨拶と致します。
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謹賀新年
本年の皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
Nenga2018.jpg

 相変わらず、海洋学の研究・教育の普及活動や科学コミュニケーション活動をしたり、理科教育・科学技術研究開発に関連する集会・イベントなどに参加したりして、充実した毎日を過ごしております。
 日本海洋学会会員有志による「軍事研究と海洋科学を考える談話会」などの活動を通して、「社会における科学者の役割」について、いろいろと考えることの多い1年でした。雑誌「RikaTan(理科の探求)」2018年4月号から、他の編集委員2名と交代で、連載「海と私たちの生活」を始めます。
 「豊かな想像力」と「広い心」を持つ人が一人でも増えることを願って、自分に出来ることを、焦らずに、仲間とともに、楽しく続けていきたいと思っています。
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イラスト:錦彩招福寿々戌(土鈴・中))
https://www.amazon.co.jp/

以下は、上の文面の補足。

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2017年12月31日

2017年を振り返る

修正 2017年12月31日17:30
今年こそは、せめて、月に1回はブログを更新しようと考え、1月、2月、3月と各1回の更新を続けたが、その後は5月の1回のみとなってしまった。つれづれ想う所は数多くあったが、いろいろな締め切りに追われ、じっくりとPCに向かって自分の考えをまとめる時間的余裕がなかったためである。
 年明けに、イベント、締切をいくつか控えているものの、束の間の空き時間を使って、2017年を振り返って思うことを以下に述べる。

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2017年05月11日

追悼 故横山雅俊さん

サイエンスコミュニケーション活動の仲間であり、様々な科学コミュニケーション活動を草の根的にされてこられた横山雅俊さんが4月9日に不慮の事故でお亡くなりになった。3月31日のイベントでお会いしたばかりだったので、ご逝去の第1報をサイエンスコミュニケーションネットワーク横串会(以下、横串会)の会員交流サイトで受けても、信じることができず、16日のお通夜に参列して、ようやく実感した。以下に、個人との思い出の日々を記して、個人を偲ぶ。

なお、故人の20年来のご友人である榎木英介さんが主宰するサイエンス・コミュニケーション・ニュース No.710 2017年4月17日号 Vol.1の巻頭言で故人の追悼文を掲載している。ご参照ください。


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2017年03月07日

2017年2月の主なツイート(科学と社会)

2017年3月7日 16:45 一部表現を大幅に改訂、リンク追加

2月のツイート発信件数は57件と1月に比べて27件増であった。その中で、ツイートアクティビティ(3月6日現在、以下同じ)によると、インプレッション総数(ツイートを見たユーザーの総数)の上位3件は、多い順に、

Imp1)2月23日
毎日新聞のコラム「今どきサイエンス」での「地層に残る地球の歴史」と題する記事を読んだ感想(1245インプレッション)
Imp2)2月23日
毎日新聞の特集シリーズ「科学の森」での「海に沈んだ謎の大陸 「ジーランディア」掘削し本格調査へ」と題する記事の紹介(1214インプレッション)
Imp3)2月17日
「ル・モンド・ディプロマティーク」2016年11月号掲載記事:「欧州エリートに浸透した米国式『ソフト・パワー』」の紹介(912インプレッション)

であった。なお、エンゲージメント総数(ユーザーがツイートに反応した合計回数)は、Imp1では1回、Imp2では2回にすぎなかったがImp3は26回と多かった。そこで、エンゲージメント総数を比べた。その上位4件(2件は同数)は、多い順に、

Eng1)2月12日
毎日新聞の書評欄「今週の本棚」での内田麻理香さんの『フンボルトの冒険-自然という<生命の網>の発明』についての書評の紹介(29エンゲージメント)
Eng2)2月17日
「ル・モンド・ディプロマティーク」2016年11月号掲載記事:欧州エリートに浸透した米国式「ソフト・パワー」の紹介(26エンゲージメント)
Eng3)2月2日
毎日新聞の特集シリーズ「科学の森」での「南極「昭和基地」設置60周年 温暖化観測の重要拠点に」と題する記事の紹介(25エンゲージメント)
Eng3)2月25日
毎日新聞のコラム「メディア時評」での稲垣えみ子さんの「『日本』とはどういう国なのか」と題する記事の紹介(25エンゲージメント)

であった。

このように、2月17日に「ル・モンド・ディプロマティーク」の記事を紹介したツイートは、インプレッション総数でも、エンゲージメント総数でも上位3位以内に入っており、最も反響を呼んだツイートだったといえる。その他の6件のツイートは、奇しくも、全て毎日新聞の記事に触れたツイートであった。また、インプレッション総数の上位2件およびエンゲージメント総数の上位4件のうちの2件がいわゆる科学ネタであった。

以下はこれらのツイートの補足と2月の活動記録。

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posted by hiroichi at 03:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | 更新情報をチェックする