新年、明けましておめでとうございます。本年の年賀状に記載しました文章を以下に再掲し、新年のご挨拶と致します。
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謹 賀 新 年
本年の皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
後期高齢者になりましたが、相変わらず、科学コミュニケーション、海洋・地学・理科教育、科学振興、「地区住民による地区津波防災計画立案の手引き」制作、その他のさまざまな活動に係わりながら、毎日を大過なく元気に過ごしています。
政治、社会経済、教育、他の様々な分野で分断化が進み対立が激化しています。対立解消には、対話を通した相互理解が必要です。しかし、多くの人が心の余裕を失い、相手の考えの背景に思いを寄せる「豊かな想像力」と「広い心」を持てなくなっているように思います。このような今の社会が変わることを願って、今後も、自分に出来る範囲で科学コミュニケーションなどの活動を、多くの仲間とともに楽しみながら続けていこうと思っています。
政治、社会経済、教育、他の様々な分野で分断化が進み対立が激化しています。対立解消には、対話を通した相互理解が必要です。しかし、多くの人が心の余裕を失い、相手の考えの背景に思いを寄せる「豊かな想像力」と「広い心」を持てなくなっているように思います。このような今の社会が変わることを願って、今後も、自分に出来る範囲で科学コミュニケーションなどの活動を、多くの仲間とともに楽しみながら続けていこうと思っています。
令和7年 元旦
年賀状全体イメージ画像
上の挨拶文は昨年12月25日に年賀状を投函した時点での思いであった。その後、科学コミュニケーションについて思いを新たにすることがあったので、以下に補足する。
科学否定論者とのよりよい向き合い方
科学コミュニケーションの目的と内容は、人によってさまざまに異なる。管理人は、「豊かな想像力」と「広い心」を持った人が一人でも増やすことを目的として、科学の営みについての知識を広める内容の科学コミュニケーション活動を続けてきた。このような活動を長年にわたって続けてきたものの、その中で常に感じていたのは、この考え方は、管理人が何をどう言おうと、科学に関心を持たない人、科学に反感を持つ人たちから見ると、「上から目線で教え諭す」態度であり、受け入れがたい内容になってしまっているのではないだろうか、という懸念・疑問であった。
こうした中、年明けにX(Twitter)を逍遥していて、「エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか? (リー・マッキンタイア 著、西尾義人 訳)」の読後感を興奮気味に紹介されている小坪 遊 Yu Kotsubo(しばらくアマクロ)さんの投稿に出会った。このポストに続く一連のコメントを拝見して、まさに管理人の抱いていた問題意識と同じことを論じていることを知り、思わず、Kindle版を購入してしまった。まだ、読了していないが、巻末の横路佳幸さんの解説「対立から対話へ─科学否定論者とのよりよい向き合い方」の一節で述べられているように、「あえて言えば、本書は「科学肯定論者」を戒めている本である」という点だけでも良書であると言えるように思う。
今年も、いろいろな場面で科学コミュニケーション活動を行うことになると思う。その際には、これまで以上に、信頼に裏打ちされた「共感・敬意・傾聴」に留意して対話することによって相互理解を深め、合意形成を進めていきたいと思う。
科学コミュニケーションの目的と内容は、人によってさまざまに異なる。管理人は、「豊かな想像力」と「広い心」を持った人が一人でも増やすことを目的として、科学の営みについての知識を広める内容の科学コミュニケーション活動を続けてきた。このような活動を長年にわたって続けてきたものの、その中で常に感じていたのは、この考え方は、管理人が何をどう言おうと、科学に関心を持たない人、科学に反感を持つ人たちから見ると、「上から目線で教え諭す」態度であり、受け入れがたい内容になってしまっているのではないだろうか、という懸念・疑問であった。
こうした中、年明けにX(Twitter)を逍遥していて、「エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか? (リー・マッキンタイア 著、西尾義人 訳)」の読後感を興奮気味に紹介されている小坪 遊 Yu Kotsubo(しばらくアマクロ)さんの投稿に出会った。このポストに続く一連のコメントを拝見して、まさに管理人の抱いていた問題意識と同じことを論じていることを知り、思わず、Kindle版を購入してしまった。まだ、読了していないが、巻末の横路佳幸さんの解説「対立から対話へ─科学否定論者とのよりよい向き合い方」の一節で述べられているように、「あえて言えば、本書は「科学肯定論者」を戒めている本である」という点だけでも良書であると言えるように思う。
今年も、いろいろな場面で科学コミュニケーション活動を行うことになると思う。その際には、これまで以上に、信頼に裏打ちされた「共感・敬意・傾聴」に留意して対話することによって相互理解を深め、合意形成を進めていきたいと思う。
ラベル:科学コミュニケーション