2011年03月07日

「第7回海のサイエンスカフェ」他のご案内

3月下旬に、標記の「第7回海のサイエンスカフェ」の他に、海洋についての一般向けの集会、催しが、いくつか開かれる。以下は、それらの紹介。

2011年3月19日
東北関東大震災にともない、3月22日から26日に東京大学柏キャンパスで開催予定であった日本海洋学会2011年度春季大会と関連行事は全て中止となりました。「第7回海のサイエンスカフェ」は、開催日時と場所はそのままで、内容を変えて実施します。詳細は
http://coast14.ees.hokudai.ac.jp/osj/science_cafe/20110327.htm
をご覧ください。
なお、3月27日から31日に東京海洋大学品川キャンパスで開催予定であった日本水産学会も中止となりました。




1.第7回海のサイエンスカフェ
管理人が参加している日本海洋学会教育問題研究会の主催で以下の要領で「第7回海のサイエンスカフェ」を開催します。

話  題:海の巨大な渦―海の中にも高気圧と低気圧がある―
話題提供:上野洋路さん(北海道大学 大学院水産科学研究院)
進  行:中野英之さん(気象庁 気象研究所)
日  時:平成23年3月27日(日) 11時-13時
場  所:
ルノアール品川港南口店
(東京都港区港南2-3-29シ-ゲンビル1F)
http://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/052.htm
参 加 費:無料
定  員:25名程度(多数の場合は先着順)
事前申込:
不要。準備の都合から,事前に参加予定を連絡していただけると幸いです。
ただし,席を保証できません。また,話題提供者へのご質問を事前に承ります。
申込と事前質問は以下のサイトのリンク先からお願いします。
   http://coast14.ees.hokudai.ac.jp/osj/science_cafe/20110327.htm

概要:
毎日の天気予報でおなじみの高気圧や低気圧に相当するものが海の中にもあって、中規模渦(ちゅうきぼうず)と呼ばれています。中規模とはいっても直径約300キロメートル、深さ2000メートル以上にも及ぶ巨大な渦です。この海の高気圧・低気圧は、熱や物質を輸送しており、生物活動にも大きな影響を与えています。今回のサイエンスカフェでは、北太平洋亜寒帯域に焦点を当てて、中規模渦のひみつに迫ります。

追加説明
「海のサイエンスカフェ」は「学会員が一般の皆様(高校生から大人まで)と海洋学の最新の研究成果について、双方向で 話し合うことを通して,多くの皆様が海との関係を身近に感じる方法を探し出す」ことを目的としています。2008年から、毎年、春は東京で、秋は海洋学会秋季大会開催地で開催してきました。春の「海のサイエンスカフェ」では、35歳未満の優秀な若手研究者に授与される海洋学会岡田賞受賞者の方に話題提供をお願いし、専門外の方々との対話を通して、今後の科学コミュニケーションのスキル獲得に役立てて頂くことも目指しています。 今回の話題提供者と話題は、昨年9月に網走で開催された「第6回海のサイエンスカフェ」と同じですが、前回の経験を活かして、説明に工夫をこらしていただけると思います。進行は2009年春の「海のサイエンスカフェ」で話題を提供していただき、その後、教育問題研究会に加入された中野さんが務めます。約30分間の話題提供の後に、4・5人程度に分かれて、教育問題研究会会員とともに海についての種々のことを話し合います。理系の人だけでなく,”自称”文系(人を理系と文系に分けことはできないと考え、「自称」としています)の人もご参加をお待ちしています。

本サイエンスカフェの実施状況をUStreamでライブ放映することを企画しましたが、サイエンスカフェ参加者以外の相客への配慮したいという会場側の意向を優先し、断念しました。ちょっと時代を先取りしすぎたのかもしれません。

なお、3月27日当日13時30分から、会場近くの東京海洋大学で以下の公開シンポジウムが開催されますのでお知らせします。参加費無料ですので、ご参加をお勧めします。

名称:イカ類資源の世界的需給の変化と国内産業の展開
日時:2011年3月27日(日)13:30~
場所:東京海洋大学品川キャンパス(水産学会第5会場)
要旨集:http://cse.fra.affrc.go.jp/kidokoro/ika_youshi.pdf
プログラム抜粋:
13:30-13:40 
開会の挨拶(趣旨説明)
13:40-14:10
1.供給源の変化I スルメイカの資源変動と漁期・漁場の変化
14:10-14:40
2.供給源の変化 II.海外アカイカ科イカ類の資源変動と供給量の変化
14:40-15:10
3.原料種の需要動向 ―イカ加工品のDNA鑑定―
15:20-15:50
4.スルメイカ類の資源変動と海洋環境
15:50-16:20
5.イカ類需給の世界的変化とわが国イカ加工流通業の対応

2.第3回海洋教育フォーラム
以下の要領で「第3回海洋教育フォーラム 日本の海洋教育を考える「プロフェッショナルが語る海・船・魚の魅力」」が開催される。
詳細:http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/~dkita/mecc/forum.html 参照

開催日時 平成23年3月19日(土) 13:00-17:30 (12:30より受付・18:00-19:30 懇親会)
開催場所 東京海洋大学越中島キャンパス(→アクセスはこちら)
主  催 日本船舶海洋工学会
実  行 日本船舶海洋工学会海洋教育推進委員会
趣  旨
日本船舶海洋工学会では、若い小学生・中学生・高校生が海や船により深い関心を持つように教育界や実業界が協力して考えるために2008年度より海洋教育推進委員会を創設し活動を行なってきました。第1回の海洋教育フォーラムは2008年5月19日に海洋教育を考えるというテーマのもとで設立フォーラムとして盛会に終えることができました。また第2回フォーラムでは各方面の船長さんを中心にそれぞれの機関で行っている実習教育の現状と一般に向けたプログラムなどを通じて海洋教育について語っていただき、参加者とともにこれからの海洋教育のあり方について考えるような企画を立ててみました。今回第3回を迎え、海・船・魚に関心をもつ各方面のプロフェッショナルをお迎えし各方面での仕事の魅力について語っていただきます。海事関係者のみならず、教育に携わる方々、さらに小中学生からその保護者の方々も含め多くの皆様のご参加をお待ち致しております。

プログラム
13:00-13:05
荒井誠   日本船舶海洋工学会担当理事 開会挨拶
13:05-17:25
さかなクン 東京海洋大学客員准教授
「わたしとさかな」
白石ユリ子 NPO海のくに・日本理事長、ウーマンズフォーラム魚代表
「海洋資源が地球を救う」
加納義彦  名古屋港水族館学習交流課係長
「水族館の役割-海との繋がり-」
佐藤英孝  元四国ドック(株)社長
「船を造るよろこび」
赤嶺正治  日本郵船歴史博物館 館長代理 工学博士 (海洋地球研究船「みらい」元船長)
「船の博物館」
小山弦太  海上保安庁 羽田特殊救難基地 隊長
「海猿の仕事」
三輪哲也  海洋研究開発機構 海洋工学センター 先端技術研究プログラム
「海の友達に逢いに行こう」
17:25-17:30
庄司邦昭  第3回海洋教育フォーラム実行委員長 閉会挨拶

参加申し込み
【申し込み先・問い合わせ先】 日本船舶海洋工学会 海洋教育推進委員会 事務局
(東京大学生産技術研究所 海中工学国際研究センター 北澤大輔)
電子メール:me.jasnaoe@gmail.com,FAX:03-5452-6657,03-5452-6656
Web:http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/~dkita/postmail/postmail.html

3.日本海洋学会春季大会シンポジウム
2011年3月22日(火)~26日(土)に東京大学柏キャンパスで開催される日本海洋学会2011年度春季大会の期間中の3月22日(火)と26日(土)には海洋学会員以外の人も無料で参加できるシンポジウムが9件とナイトセッション1件が開催されます。
その内、多分、一般の人にとっても興味深いと思われる
2011年度 水産海洋シンポジウム- 近年の海洋環境とマイワシ等の動向:魚種交替の予兆か? ―
を以下に紹介します(参加費は無料)。

日時:2011 年3 月26 日 (土) 9:00-18:00
場所:東京大学柏キャンパス 新領域環境棟FS ホール(第2会場)
共催:日本海洋学会
開催趣旨
国内漁業生産量に大きな割合を占める多獲性浮魚類の資源変動メカニズム研究は飛躍的に進歩し、加入量予測へのアプローチも始められている。そのような中で、2000 年代に低水準で推移してきたマイワシ太平洋系群では、2008 および2009 年級群の加入量が近年では大きいことが漁獲量にも反映され、2010 年の幼魚調査でもさらに大きな加入量が見積もられている。これらの事実はこれまでの低水準期には見られなかったものであり、1970 年代のマイワシ資源上昇期との関連が注目される。マサバも卓越年級群の発生や資源回復計画により資源が増加している。一方、カタクチイワシは資源の減少傾向が見られている。環境に目を転ずると本年は厳冬から一転して猛暑となり、昨年のエルニーニョ状態から本年初夏にはラニーニャ状態へと急変した。このような浮魚類の資源変動と気候・海洋環境の動向に関連性があるとすれば、新たなレジームシフトに結びつく可能性がある。本シンポジウムでは、様々な環境要素と海洋生態系の現場観測およびモデルに基づいて、水産資源の加入量変動とそのメカニズムを検討する。特に、近年の環境とマイワシ等の動向に注目し、これまでの低水準期や1970 年代との比較により魚種交替の可能性を議論する。

詳細は以下のサイトをご覧ください。
大会(全般、アクセス)
https://www.gakkai-web.net/gakkai/jos/hp/pdf/program.pdf
大会日程
http://www.gakkai-web.net/gakkai/jos/hp/index.html
2011年度 水産海洋シンポジウム プログラム
https://www.gakkai-web.net/gakkai/jos/hp/pdf/H.pdf

4.おわりに
管理人は、3月19日の集会に参加したいと思っているが、迷っている。27日のサイエンスカフェには担当者として、参加する。22日午後には教育問題研究会が共催のシンポジウム「ブレーク・スルー研究とその研究基盤整備:大型研究と個別海洋研究」、22日夜には教育問題研究会が主催のナイトセッション「日本の海洋学における人材育成とポスドク問題について」に参加する。また、3月26日には、「諫早湾開門調査について考える」、「海洋前線と水塊形成」、「近年の海洋環境とマイワシ等の動向:魚種交替の予兆か?」に掛け持ちで参加したいと思っており、なんとも、忙しい日となりそうである。
posted by hiroichi at 02:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 海のこと | 更新情報をチェックする
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