最近のTweetを以下にまとめて再掲し、一部について補足説明します。
主な項目は
1月31日 毎日新聞書評欄で紹介されて「気になる」書籍
2月03日 Twitter上での海洋学会教育問題研究部会活動案
2月05日 毎日新聞2月4日付け朝刊:記者の目「事故原因調査」
2月06日 切手蒐集の思い出。
2月06日 海の酸性化と鉄イオンに関わる雑誌Scienceの記事
2月07日 独立系サイエンスカフェの定義
2月10日 南極の氷床崩落の引き金は太平洋北米沿岸で発生した長周期波
2月11日 米国での科学研究政策の資料発表元の移動
1.毎日新聞書評欄で紹介されて「気になる」書籍
Sun, Jan 31
- 13:24 今日の毎日新聞書評欄「今週の本棚」では興味深い本がいくつか紹介されている。その1-伊東光晴・評『新版 八ッ場ダム』=鈴木郁子・著 ダム工事の裏側 http://bit.ly/ag8hRA
- 13:28 今日の毎日新聞書評欄「今週の本棚」では興味深い本がいくつか紹介されている。その2-富山太佳夫・評『ダーウィンが信じた道』黒人奴隷解放との関わり http://bit.ly/9wtqyN
- 13:31 今日の毎日新聞書評欄「今週の本棚」では興味深い本がいくつか紹介されている。その3-本と人:『地球温暖化戦争』 著者、グウィン・ダイヤーさん。地球温暖化によって核戦争が起こる可能性 http://bit.ly/asHk0P
『新版 八ッ場ダム』(書評のウェブ魚拓)は、ダム建設中止が話題となる以前に取材、公刊されたノンフィクション。このダムが福田と中曽根の政争で翻弄されていたこと、立ち退き料目当てに入り込んでくる人間たちの存在などが紹介されている。『ダーウィンが信じた道』(書評のウェブ魚拓)、『地球温暖化戦争』(記事のウェブ魚拓)も一読に値する。これらの本を選択した評者、関係者に敬意を表する。
2.Twitter上での海洋学会教育問題研究部会活動案
Wed, Feb 03
- 15:22 @JFNaoki 部会活動とTwitterのリンクの試みをありがとうございます。海についての質疑応答などがTwiterでできれば良いと思っています。そのためには、海洋学会員の間でTwitterユーザーが増えなければならないのが、ネックだとは思っています。 [in reply to JFNaoki]
上のTweetは3日午後に教育問題研究部会のウェブサイトを管理しているFNさんから部会のMLを通して、サイエンスカフェ情報をツイッターで出すシステムを整えつつあるとの連絡があり、それに関して、FNさんに送ったReplyである。今のところ、管理人を含め4名の海洋学会会員がTwitterを使用しているのを確認している。リスト(@hiroichik/jpn-oceanogr-soc)にまとめた。
3.毎日新聞2月4日付け朝刊:記者の目「事故原因調査」
Fri, Feb 05
- 00:01 毎日新聞2010年2月4日東京朝刊「記者の目:航空機などのシステム型事故=佐々木洋(東京社会部)」 http://bit.ly/a2WKou に同意。拙ブログ2009年10月19日「事故調査のあり方」 http://bit.ly/aaLEZy と同じ主旨。
佐々木洋記者(東京社会部)が管理人と同じようなことを思っているのを知ってうれしかった。ただし、新聞記者ならでは、政府関係者の言葉などが示されていなかったのは残念であった。毎日新聞2010年2月4日東京朝刊「記者の目」のウェブ魚拓はここ。
4.切手蒐集の思い出
Sat, Feb 06
- 01:09 確かに60年代には切手蒐集にハマっていた。QT 内容: 切手がいちばん輝いていた1960年代。・・QT @yomikiku 【今月の一押し本】今日三回目の紹介。加藤 郁美 '切手帖とピンセット 1960年代グラフィック切手蒐集の愉しみ' http://bit.ly/bKEPpw
- 01:23 切手蒐集: 中学生1年から高校3年頃まで、大人に交じって切手交換会に出たり、通信販売で購入したりしていた。当時集めた宇宙関係の切手をレイアウト・整理したアルバムが今でも本棚の片隅にあることはある。
加藤 郁美著「切手帖とピンセット 1960年代グラフィック切手蒐集の愉しみ」がYomikikuさんのTweetで紹介されていた。そのアマゾンのサイトでの「切手がいちばん輝いていた1960年代」という記述に思わず反応した。 旅行で各地を訪れた際には、ついつい、その土地が国定公園シリーズの一つであったことを思い出したりする。
5.海の酸性化と鉄イオン
Sat, Feb 06
- 01:40 Scienceの5 February 2010 号が海洋酸性化が表層海水中の植物プランクトンが摂取可能な鉄イオン量を減らして、さらに海水のCO2吸収能力を低下させることを報告。 http://bit.ly/ayUryR 拙ブログ関連記事: http://bit.ly/9jOZve
海水の酸性化が進むと植物プランクトンが利用可能な鉄イオン濃度が減少することを報告した論文がサイエンスで発表された。二酸化炭素の海洋下層への輸送に重要な役割を果たしている植物プランクトンの繁殖を海水の酸性化が抑え、その結果、海水のCO2吸収能力が低下すると述べている。これまでも、海洋の酸性化が生物の外郭形成を阻害するなどの影響が指摘されていたが、より広範な影響が生じる可能性が指摘されたことになる。なお、磯焼けの対策として鉄イオンを人為的に海に供給されている。
参照記事:日経エコロミー「海草が死滅する「磯焼け」防げ 新日鉄、対策技術を研究」(10/02/09)
6.独立系サイエンスカフェの定義
Sun, Feb 07
- 13:05 @K_Tachibana 金の出所にかかわらず個人プレー的なのが独立系という理解で良いでしょうか?私はまだできていない! QT 私(大学院生)がやっても独立系ですね RT @fujita244: 独立系というのは、所属組織が大学とか研究所とか文科省じゃないということ? [in reply to K_Tachibana]
- 18:38 @K_Tachibana JSTのグラントでの制約って、お金の使い方以外にも何かある? QT JSTのグラントでも,結構制約があるから資金も独立のほうがいいなあ RT @ha_marie: 金の出所は気になるな。RT @K_Tachibana @fujita244 [in reply to K_Tachibana]
資金援助あるいは主催・後援する機関の思惑に左右されるいわゆる紐付きサイエンスカフェに対して、独立系サイエンスカフェとはいかなるものかということについての、ちょっとした発言のやり取りがあった。管理人は、いつかは辻説法的なサイエンスカフェ(多分、この形態が本当の独立系?)を開きたいとは思っているが、やはり経費は多少は必要である。自腹あるいは参加者負担を貫いて盛会とする自信はない。
7.シンポジウム『海水塩分の新しい定義』
Tue, Feb 09
- 01:34 5月20日(木)に海洋理工学会シンポジウム『海水塩分の新しい定義 ~海水の物理・化学標準~』開催とのこと。 http://amstec.jp/ 関連拙ブログ記事: http://bit.ly/azFtpu
海洋学会でもなく、気象庁でも、学術会議委員会でもなくて、海洋理工学会シンポジウムで『海水塩分の新しい定義』が議論されることにある種の感慨を覚える。
8.超長周期波
Wed, Feb 10
- 00:53 1月29日発行のGRL(Geophysical Research Letter, AGU発行)で、南極の氷床の崩壊の多くは太平洋北米沿岸で発生した周期50-250秒の超重力波の伝播が引き金となったことを示す論文が発表された。 http://bit.ly/bVafnr
超重力波とは、岸に向かうウネリの非線形相互作用で発生する長周期の海面波(非常に周期・波長の長いウネリ)であり、発生源の太平洋北米沿岸から岸沿いに減衰せずに南極まで伝播し、その衝撃が氷床崩落の引き金になっているという説明(海岸に設置した地震計で観測)。
南方の海上で台風によって発生したウネリが日本に到達したのが土用波である。このような波のもっと大規模な現象と考えれば分かりやすいかも?
9.公的ミッションの属人的変化
Thu, Feb 11
- 12:15 @enodon 日本では縦割り行政でこうはならないのでは? QT アカデミア(というか非営利組織)は結局は人なんですかね。RT @tohkichi: 公的なミッションを属人的に・・・ RT @enodon: @fj_n: http://bit.ly/bSMWwX #f_o_s [in reply to enodon]
「予算分析資料はこれまで全米科学振興協会(AAAS)から発表されていたが、AAASの予算分析担当者であったKei Koizumi氏が2009年から大統領府科学技術政策局 (OSTP)に移籍したために、今年からOSTPが発行することになったと推察される。」という
JSTホーム > CRDSホーム > ディリーウォッチャー > File No. 843-001
での説明に対する、enodonさんほかの意見交換についての横槍:その後の発言を見ると、意味が通じていないようである。
10.おわりに
何かと慌ただしく毎日が過ぎていき、ブログ記事のネタが溜まる一方である。上に述べた中のいくつかは、もっと詳細に議論したいと思っているが、いつになることやら・・・